批判的談話研究とは何か

批判的談話研究とは何か

日常に溢れるメディアなどの談話的実践が、いかにして社会階級間、男女間、民族的・文化的な多数派・少数派の不均衡な権力関係等を生産し、再生産しているのか。批判的談話分析(CDA)は、構成的、問題指向的、学際的なアプローチによって、そうした社会的現状を明らかにし、変革するための示唆を与えてくれる。本書はR・ヴォダックらのCDA入門書の第3版であるが、著者らはこの本において、CDAは一つの方法ではなく、理論、方法、分析、応用やその他の実践を含めたものであるとの見解から、今後、批判的談話研究(Critical Discourse Studies CDS)と呼ぶことを推奨している。第3版では、メディアの変化に伴って以前の版にはなかったSNSやコーパスなども分析の対象に含めており、方法論もより具体的になっている。

原著者:Ruth Wodak, Michael Meyer ほか

訳者:野呂香代子、神田靖子(修了生)、石部尚登(修了生)、梅咲敦子、木部尚志、嶋津百代、高木佐知子、義永美央子(教員)

出版社:三元社

出版年月:2018年 4月 10日