3・11原発事故以後のメディア言語においては、社会の諸問題から目を逸らさせようとする「誰かの意図や誘導」が見え隠れする。本書は、そうした情報操作の実態や可能性を、言語分析のツールを活用して科学的に解き明かし、目に見える形で示そうと試みたものである。新聞やテレビ番組、知事の記者会見、インターネット上の情報などを批判的談話分析などのアプローチを用いて批判的に分析しているが、語り口はやさしく絶好のメディア分析入門の書と言えよう。
執筆者:庵功雄、今村和宏、大橋純、神田靖子(修了生)、名嶋義直、野呂香代子
出版社:ひつじ書房
出版年月:2017年 2月 20日