言語文化学事典
- アイデンティティ
- アカデミック・ライティング
- 遊び
- イメージスキーマ
- 宇宙時代
- エスニシティ
- オリエント
- 概念構造
- 概念メタファー
- カテゴリー化
- 関連性
- 記憶の文化
- 機械翻訳
- 協調の原則
- 極小主義プログラム
- グローカリゼーション
- 経験基盤主義
- 計算言語学
- 芸術=文化システム
- 言語学習ストラテジー
- 言語計画
- 言語資源
- 言語政策 (1)
- 言語政策 (2)
- 言語の進化
- 言語変種
- 語彙意味論
- 公共性
- 構文文法
- 国際英語
- 古典の伝統
- コンテクスト化の合図
- サイボーグ
- サバルタン
- 自然言語処理
- シニフィエ、シニフィアン
- 社会言語学
- 社会文化的アプローチと第二言語教育
- 社会方言
- 借用
- 主体化
- 小学校英語
- 情報検索
- 人種化
- 生成文法理論
- 戦術
- 戦略
- 相互行為の社会言語学
- 単一栽培(飼育)の思考(科学的な思考)
- 直示
- ディアスポラ
- 転移
- 伝達的記憶
- 帝国主義
- 特質構造
- トランスナショナリズム
- 認知言語学
- 発話
- 発話行為
- フェイス
- 普遍文法
- プロソディー
- 文化的記憶
- 文化変容
- 文法化
- ポストコロニアル
- ポライトネスの普遍性理論
- マルチカルチュラリズム
- ミメーシス
- メタ言語能力
- メタファーとメトニミー
- メンタルスペース理論
- 模倣
- 野生の思考
- 用法依存モデル
- 力動性
- 理想化認知モデル
- 類像性
- レジスター
アカデミック・ライティング
遊び play
イメージスキーマ Image schema
宇宙時代 Space Age
エスニシティ ethnicity
オリエント The Orient
概念構造 Conceptual Structure
概念メタファー Conceptual Metaphor
カテゴリー化 Categorization
関連性 relevance
記憶の文化 Gedächtniskultur, Erinnerungskultur
機械翻訳 Machine Translation
協調の原則 cooperative principle
極小主義プログラム
グローカリゼーション glocalization
経験基盤主義 Eexperientialism
計算言語学 Computational Linguistics
コンピュータによって言語を処理すること、また、コンピュータを用いて言語の様々な性質を分析することを対象とする言語学の一領域。前者に関しては自然言語処理とほぼ同義で用いられる。また、後者はコーパス言語学(corpus linguistics)と多くの接点を持つ。ACL (The Association for Computational Linguistics)が刊行する学術誌Computational Linguisticsでは、これらのトピックがカバーされるが、近年では、データ駆動型のアプローチによる研究の比重が高まっている。
芸術=文化システム
言語学習ストラテジー
言語計画 language planning
言語資源 Langugae Resource
狭義ではテキストコーパス(text corpus)、辞書(lexicon)などの静的な言語データを指すが、広義では言語解析ツールなどのコンピュータプログラム類も含む。コンピュータや周辺技術の進展により、言語データの生成・蓄積・交換に対するニーズが高まっており、さらにデータ駆動的なアプローチによる自然言語処理が盛んになるにつれ、特にテキストコーパスの重要性が高まっている。このような背景のもと、ヨーロッパではELRA (European Language Resource Association)、北米ではLDC (Linguistic Data Consortium)、日本では言語資源協会GSK といっ組織が言語資源のカタログ化・収集、配布を行っている。また、日本の情報通信研究機構における言語グリッドプロジェクトでは、言語資源のWebサービス化が進められている。言語資源の流通や共有化においては、相互運用性(interoperability)が最重要の課題であり、このため、国際標準化機構ISO(International Organization for Standardization)におけるTC37/SC4という分科会において、言語学的概念の整理、言語データのモデル化方式や表現形式に関する標準化が進められている。
*ELRA http://www.elra.info/
*LDC http://www.ldc.upenn.edu/
*GSK http://www.gsk.or.jp/
*言語グリッドプロジェクト http://langrid.nict.go.jp/
*ISO TC37/SC4 http://www.tc37sc4.org/
言語政策 (1) language policy
言語政策 (2) Language Policy
言語の進化 evolution of languages
言語変種 variety
語彙意味論 Lexical Semantics
公共性 Öffentlichkeit
構文文法 Construction Grammar
国際英語 English as an International Language
古典の伝統 The Classical Tradition
コンテクスト化の合図 contextualization cue
サイボーグ Cyborg
サバルタン Subaltern
自然言語処理 Natural Language Processing
シニフィエ、シニフィアン signifié, signifiant
社会言語学 sociolinguistics
社会文化的アプローチと第二言語教育
社会方言 social dialect
借用 borrowing
主体化 Subjectification
情報検索 Information Retrieval
機械翻訳と同様、コンピュータによって情報を検索するというアイディアは古い。当初は、学術的な文献に関する情報を整理し、検索するという目的が主であった。このため、あらかじめ決められた語彙(controlled vocabulary)から、文献の主題を表すキーワードを付与し、これに基づく検索を行うというシステムが構築された。また検索要求は、キーワードの論理結合で表すという形式をとった。このスタイルは現在でも特許検索などで使われているが、コンピュータ上で蓄積されるテキストデータが増えるにつれ、テキストデータ自体を自由な検索語で検索する(free text retrieval)要求が顕著となり、このための検索方式が研究された。ここで特筆すべきは、TREC (Text REtrieval Conference) というコンテスト型のワークショップが1992年から開催されていることである。TRECではコンテストの参加者が共通のテストデータに対して検索性能を競いあい、この中で技術的方法論だけでなく、性能評価に関する基準も整備された。その後、インターネットが一般に利用されるようになった1990年代半ば以降の情報検索の主な対象はWeb検索となった。Web上では、コンテンツがハイパーリンクにより相互参照されるということが特徴的であり、従来のテキスト検索の技術の上にリンク構造の特徴を加味して検索精度を向上させる手法が開発された。この中でもっとも有名なのは、GoogleによるPage Rankという手法である。また、検索精度のさらなる向上だけでなく、検索結果の分類整理・要約、さらには特定の質問事項やブログ記事などにおける評価・評判情報の検索といった目的のため、自然言語処理技術を適用する研究が盛んにおこなわれている。
* TREC http://trec.nist.gov/
人種化 racialization
生成文法理論
戦術 Tactics
戦略 Strategy
相互行為の社会言語学 interactional sociolinguistics
単一栽培(飼育)の思考(科学的な思考)
直示 deixis
ディアスポラ Diaspora
転移
伝達的記憶 Kommunikatives Gedächtnis
帝国主義 Imperialism
特質構造 Qualia Structure
語彙の意味のうち,概念構造で表されるような中核的意味ではなく,いわゆる世界知識に属する百科事典的意味は,従来語彙意味表示として形式化されることなく,たとえ文法現象に関わることがあっても語用論の問題として片付けられていた。しかし,構文の決定はLCSで表される動詞の意味によって一義的に決定されるとは限らず,共起する要素の意味,それも百科事典的意味によって影響されることが多々ある。Pustejovsky (1995) The Generative Lexicon はそのような語彙の意味を系列的関係と統合的関係に整理し,特質構造という表示レヴェルで形式化することによって,語彙意味をより精緻化するだけではなく,文中で共起する要素との関係で合成的に意味が形成されていくメカニズムを提案している。特質構造は,本来モノの性質の本質的な側面を表したもので,概略以下のような4つの役割からなるとされている。1.構成役割(Constitutive role) モノとそれを構成する部分や材料・成分など内的な性質,2.形式役割 (Formal role)モノを他のモノと区別する外的属性,3.目的役割 (Telic role)モノが本来的に意図された目的や機能,4.主体役割 (Agentive role)モノの起源や発生についての性質。具体例としてbookという名詞の特質構造を考えると,これらは以下のように表記される。まず,構成役割は紙であると同時に情報を有するものであり,形式役割は人工物(artifact)である。目的役割は読者wがその情報yを読むことであり, 主体役割は著者zが情報yを書くことだということが示されている。
構成役割:paper(x)・information (y) 形式役割:artifact (x・y) 目的役割:read (e, w, y) 主体役割:write (e’, z,y)
このような意味表示を用いれば,たとえば,本来イベントを項とするbeginがHe began a bookという文に現れることを許し,さらにこの文が,He began reading a bookあるいは, He began writing a book という意味に解釈され得ることもbegin とbookの語彙意味の合成によって説明することができるのである。